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Minatoku Shirokane

2003/2026

用途
住居
所在地
東京都港区白金
交通
東京メトロ南北線「白金」駅
構造規模
鉄骨鉄筋コンクリート7階建
竣工年
2003年
リノベーション竣工年
2026年

木と光を、もう一度。

新しくすることだけが、リノベーションではない。

今回の住まいで大切にしたのは、
「何を変えるか」よりも、「何を残すか」でした。

室内に入って、まず目に入るのは木。

建具、収納、窓辺のブラインド。
白を基調とした空間の中に、少し赤みのある木の色が点在しています。

全部を真っ白にしてしまえば、もっと簡単に“新築っぽく”見せることはできたかもしれません。

でも、それでは少し面白くない。

既存の住まいが持っていた雰囲気を拾いながら、古く感じる部分だけを整えていく。
今回のリノベーションは、そんな考え方から始まりました。

廊下の先に、光を置く。

玄関から伸びる廊下の先には、明るいリビング。

この家で印象的なのは、廊下からリビングへ抜けたときの景色です。

床と壁はできるだけ主張を抑え、建具の木色をアクセントに。

その先から差し込む自然光と、木製ブラインドを通した柔らかな光が、白い壁や床に落ちていきます。

豪華な素材をたくさん使ったわけではありません。

けれど、素材の色数を絞り、光の入り方を整えるだけで、空間はずいぶん豊かになります。

木は、少しくらい主張していい。

最近の住宅では、建具まで白くして空間の存在感を消してしまうことも多い。

でも今回は逆です。

扉も収納も、あえて木。

大きな収納扉は壁いっぱいに木目が続き、家具というより、ひとつの壁面のような存在になっています。

黒いハンドルや金物を合わせることで、木の温かさが甘くなりすぎないように。

新品だけれど、どこか昔からそこにあったような。

そんな距離感を狙いました。

つなげると、家は広くなる。

リビングと隣接する部屋は、大きく開け放てる建具でつなぎました。

閉じれば一室。
開けばリビングの続き。

家族構成や暮らし方は、ずっと同じではありません。

子どもが小さいとき。
仕事部屋が必要になったとき。
家族が独立したあと。

そのたびに大掛かりな工事をするのではなく、建具ひとつで使い方を変えられる。

面積を増やすのではなく、使える広さを増やす。

これも、既存住宅を再生するときに大切にしている考え方です。

朝と夕方で、表情が変わる家。

木製ブラインドを採用したのも、この住まいのポイントです。

光を完全に遮るのではなく、細いスリットから室内へ取り込む。

時間帯によって、壁やベッドの上に木漏れ日のような影が現れます。

昼間は白く明るい部屋。

夕方になると、木の色が少し濃く見えてくる。

同じ部屋なのに、時間によって違う顔を見せてくれます。

子ども部屋にも、余白を。

子ども部屋は、最初からつくり込みすぎないことにしました。

白い壁と明るい床をベースに、家具や玩具で色を加えていく。

子どもが成長すれば、好きなものも当然変わります。

だから建築側では、できるだけニュートラルに。

暮らす人が最後の仕上げをするくらいが、ちょうどいいと思っています。

古いから壊す、ではなく。

私たちがリフォームやリノベーションをするとき、いつも考えることがあります。

「この建物に、まだ使えるものはないだろうか。」

全部を壊して、全部を新品にする。

それもひとつの正解です。

でも、建物には、その時代の材料や職人の仕事、その家で過ごしてきた時間が残っています。

使えるものは受け継ぐ。
足りないものだけ、新しくする。

そうやって手を加えていくことで、新築とは違う住まいの魅力が生まれることがあります。

今回の住まいも、派手なリノベーションではありません。

木と白。
そして、窓から入る光。

もともとそこにあったものと、新しく加えたものを静かにつなぎ直しました。

新しくしすぎない。

でも、ちゃんと今の暮らしに合っている。

そんな住まいの再生です。


PROJECT DATA

工事種別|マンションリフォーム・リノベーション
工事内容|内装改修・建具・収納・床・壁・照明・空間設計
設計・施工|株式会社壱六
対応エリア|東川口・川口市・さいたま市を中心とした首都圏近郊

株式会社壱六では、東川口を拠点に、戸建て・マンション・アパート・店舗などのリフォーム、リノベーション、建築、不動産再生を行っています。

不動産の購入・買取から、設計、施工、リノベーション、その後の管理まで。

建物を壊して終わらせるのではなく、
「受け継ぎ、どう次へつなぐか。」

不動産と建築、両方の視点から考えます。

For Owners

不動産オーナー様へ

古くなった不動産を、
もう一度、選ばれる資産へ。

空室の増加、賃料の下落、老朽化による修繕費の負担、相続後の活用方法……。
長く所有するほど増える不動産の課題を、私たちが解決します。
大切にしているのは、単に建物を新しくすることではありません。立地や需要、将来の出口戦略までを総合的に分析。建設と不動産の視点から、その物件が持つ「本来の価値」を引き出す最適な再生・運用プランをご提案します。