Urawa APT
2017
- 用途
- 住居
- 所在地
- 埼玉県さいたま市南区鹿手袋
- 交通
- JR埼京線 武蔵浦和駅 徒歩13分/JR武蔵野線 西浦和駅 徒歩14分
- 構造規模
- 木造軸組在来工法2階建て
- 竣工年
- 2017年
「川口・東川口の建築会社|木×鉄×モルタルの住宅施工事例|株式会社壱六」
「川口市・東川口を拠点に建築・リフォーム・リノベーション・不動産を手掛ける株式会社壱六の施工事例。木の床、鉄骨階段、モルタル土間など素材を活かした住空間をご紹介します。
きれいにしすぎない、という選択。
家は、どこまで完成させるべきなんだろう。
真っ白な壁。
整った天井。
きれいに納められた設備。
もちろん、それもいい。
でもこの家には、少し違うものが似合いました。
節の残る木の床。
黒い鉄骨階段。
土間のモルタル。
壁に残したラワン合板と、むき出しの電気配管。
隠そうと思えば、全部隠せるものです。
それを、あえて隠さない。
きれいに仕上げるところと、素材のまま残すところ。
その境界を考えながらつくった住まいです。
床が、いちばんの家具。
室内に入って、まず目に入るのは床です。
一枚一枚、木目も色も少しずつ違う。
均一ではないからこそ、広い空間に表情が生まれています。
家具が何も置かれていない状態でも、不思議と殺風景に見えない。
木の節も、色ムラも、傷も。
こういう床は、暮らし始めてからの方が格好よくなっていきます。
椅子を置いた跡がついたり、日に焼けたり、少し傷が増えたり。
新品の状態が完成ではなく、住みながら育っていく床。
そんな素材を選びました。
黒い一本の線。
この空間のもうひとつの主役が、階段です。
白い空間の中を、黒い鉄骨が斜めに走る。
階段というより、一本の線を引いたような存在感があります。
だから、余計な装飾はいりません。
黒い鉄骨。
木の踏板。
細い手すり。
それだけ。
床の木と鉄の黒。
柔らかいものと、硬いもの。
その対比が、空間全体を引き締めています。
階段は、上の階へ行くためだけの設備ではありません。
見せ方ひとつで、家の印象を決める建築になります。
キッチンには、少しだけクセを。
白を基調としたLDKの中で、キッチンの壁にはタイルを。
ツルッと均一なものではなく、一枚一枚に少し表情のあるものを選びました。
全部を特徴的にしてしまうとうるさい。
だから、基本は白と木。
そこにタイルや黒い金物を少しだけ足していく。
洋服でいうなら、全身を着飾るのではなく、時計や靴だけ少し遊ぶような感覚です。
建築も、そのくらいがちょうどいいと思っています。
「隠さない」という仕上げ。
土間へ行くと、少し空気が変わります。
床はモルタル。
壁の一部には合板をそのまま見せ、電気配管も露出させました。
普通なら、クロスを貼る。
配線は壁の中に隠す。
巾木をつけて、きれいに納める。
でも、ここではそれをしていません。
合板には木目がある。
配管には金属の質感がある。
コンクリートには色ムラがある。
つまり、仕上げなくても、すでに素材そのものが格好いい。
だったら、それをそのまま見せればいい。
工事を省いたように見えて、実は「どこまで見せるか」の方が難しかったりします。
余白をつくる。
この家には、家具が置かれていないから広く見える、というだけではない余白があります。
大きな白い壁。
広い木の床。
土間。
そして、視線の抜け。
完成した瞬間から用途を決めすぎていません。
大きなソファを置いてもいい。
ダイニングテーブルを主役にしてもいい。
植物をたくさん置いてもいい。
土間には自転車を置いても、棚をつくっても、仕事場にしてもいい。
建築側で100%完成させてしまうのではなく、最後の20%くらいは、住む人に渡しておく。
その方が、暮らしは面白くなる気がします。
新品なのに、少しラフ。
この家を一言で表すなら、そんな感じでしょうか。
白くて、明るくて、清潔。
でも、ピカピカにしすぎていない。
木には節がある。
モルタルにはムラがある。
合板も、鉄も、配管も見えている。
素材を均一に整えるのではなく、それぞれが持っている表情をそのまま使う。
そうすると、新しい家なのに、どこか肩の力が抜けた空間になります。
高価な素材をたくさん使うことが、いい建築とは限りません。
どこにお金をかけるか。
どこはつくらないか。
何を隠して、何を見せるか。
その選択の積み重ねが、空間の個性になる。
完成させすぎない。
それも、私たちが考えるひとつの建築です。
PROJECT DATA
工事内容|住宅建築・内装工事
主な施工|LDK・キッチン・木質床・鉄骨階段・タイル・土間・電気設備・内装仕上げ等
コンセプト|木 × 鉄 × モルタル × 余白
設計・施工|株式会社壱六
対応エリア|埼玉県を中心とした首都圏近郊
株式会社壱六では、東川口を拠点に、戸建て・マンション・アパート・店舗などの建築、リフォーム、リノベーション、不動産再生を行っています。
きれいにすることだけが、建築ではありません。
残す。
見せる。
あえて、つくらない。
建物と暮らす人にとって、本当に必要なものを考える。
「建てる。受け継ぐ。甦らせる。」
不動産と建築、両方の視点から考えます。



